
【放置は危険!】コウモリの冬眠はいつからどこで?正しい対処法とは
2025.12.24
天井裏や壁の隙間でカサカサ音がしていたのに、冬になった途端ぴたりと止まった…。「いなくなったのかな?」と思って放置していませんか? その静けさこそ、コウモリが家の中で冬眠に入ったサインかもしれません。 この時期のコウモリは動きが鈍いですが、無理に追い出そうとすると、状況を悪化させる危険があります。 「冬眠はいつから始まる?」「家のどこに潜んでいる?」「やってはいけない行動は?」 そんな疑問や不安に対して、この記事では専門情報をもとに正しい判断基準と安全な対策をまとめました。
CHECK
この記事を読むと以下のことがわかります。
- コウモリが冬眠する時期と場所
- 冬眠中のコウモリ駆除をおすすめしない理由
- 冬眠中のコウモリへの正しい対策
コウモリはなぜ冬眠する?

コウモリが冬眠する最大の理由は、エサとなる昆虫がいなくなるためです。
とくに日本の家屋に棲みつくアブラコウモリは昆虫食のため、通常どおり活動していては体力が持ちません。
そこでコウモリは、体温と代謝を大きく下げてエネルギー消費を最小限に抑える冬眠をおこないます。
ただし完全に眠り続けるわけではなく、寒さの変化や外気温の上昇によって短時間だけ目覚めることもあります。

コウモリが冬眠する時期
コウモリが冬眠する時期は、11月頃から3月頃です。コウモリは気温が15℃前後になると活動が鈍くなり、冬眠に入る傾向があります。
日本のアブラコウモリの場合、秋から徐々に活動が減り、12月前後には多くの個体が冬眠状態に入ります。
ただし暖かい地域や都市部では、冬でも気温が高い夜に飛び回るケースも珍しくありません。
季節ごとの行動は、以下のように大きく変化します。
| 季節 | 気温・環境の変化 | コウモリの主な行動 | 特徴・留意点 |
| 春(3〜5月頃) | 夜間の気温が15℃前後に回復 | 冬眠明け・採餌再開 | コウモリの出入りが増え、活動が目立ち始める |
| 夏(6〜8月頃) | 暖かく虫が豊富 | 繁殖・子育てのピーク | 妊娠・出産・子育て期。追い出し作業は厳禁の時期 |
| 秋(9〜11月頃) | 気温が徐々に低下 | 越冬準備(脂肪をためる) | 活動量が増え、民家への侵入が増えることも |
| 冬(12〜2月頃) | 15℃未満の日が多い | 冬眠(深い休眠) | 動きが鈍い。無理に刺激すると覚醒して体力を消耗する |
コウモリが冬眠する場所
アブラコウモリを中心としたコウモリは、自然の洞窟よりも建物内部の狭い空間を冬眠場所として好みます。
とくに以下のような「細くて暗く、風が通りにくい場所」は、冬眠に適した安定した環境であるため、コウモリの侵入がよく見られます。
屋根裏・天井裏
屋根裏や天井裏は、外気より温度変化が緩やかなため、コウモリにとって理想的な越冬場所といえるでしょう。
- 瓦の下や屋根材の接合部
- 屋根裏にできる小さな空洞
- パラペット(屋根立ち上がり部分)の裏側
など、ほんの数センチの隙間でも集団で入り込むことがあります。
壁の隙間・断熱材の中
断熱材に囲まれた壁内部は温度が安定しやすく、冬眠に適した環境になりやすいです。
とくに壁面の
- 外壁の細い亀裂
- サッシまわりの小さな隙間
- 壁内の通気層(壁材と断熱材の隙間)
など、外側からも内側からも確認しにくい箇所に入り込んでしまうケースが少なくありません。
換気口やシャッターボックス
換気口やシャッターボックスは、細長く暗い空間であるうえ、雨風を防げるため、コウモリが非常に好む場所です。
また、換気口やシャッターボックスは構造上隙間ができやすく、そのわずかな入口から複数の個体が入り込むこともあります。
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冬眠中のコウモリ駆除をおすすめしない3つの理由

冬眠中のコウモリは、ほとんど動けない状態になります。一見すると、駆除が簡単そうに思えますが、冬眠中の駆除は家にも人にも大きなリスクを伴います。
ここでは、冬眠中の駆除を避けるべき理由を、分かりやすく3つに整理して解説します。
理由1:コウモリの動きが鈍く追い出しづらいため
コウモリは鳥獣保護管理法で保護されているため、捕獲や殺傷はできません。したがって、合法的な対処は「追い出して侵入経路をふさぐ」方法になります。
しかし、冬眠中のコウモリは体温と代謝が大きく下がっており、忌避剤などの刺激を与えてもほとんど反応しません。
そのため、このタイミングで駆除を試みても十分な効果が出ず追い出せない可能性が高くなります。
そのうえ、無理に追い出そうとすると家の中で衰弱死する恐れがあるため、冬のコウモリ駆除は適切な方法とはいえません。
理由2:死骸が残り、悪臭・害虫の原因になるため
衰弱死したコウモリは、屋根裏や壁内などの手の届かない場所で腐敗しやすく、簡単には取り除けません。
そのまま放置すると、
- 腐敗による強い悪臭
- ハエやウジ、ダニ、ノミなどの害虫が発生
- 体液による建材の汚損
といった二次被害を引き起こす可能性があります。
理由3:感染症など健康被害のリスクが高いため
コウモリは、人体に有害な菌や病原体を持ち込む害獣です。
そのため、死骸などが家の中に残ってしまうと、感染症を含む健康被害のリスクが高くなります。
コウモリに関連する感染症は、腎障害をもたらす「ハンタウイルス」や臓器障害を起こす「ヒストプラズマ」などが知られていますが、問題は感染症だけではありません。
死骸から発生したダニ・ノミ・トコジラミなどの害虫が家に広がり、アレルギーなどの二次的な健康被害につながる可能性もあります。
このように、健康面へのリスクも大きいため、冬眠中のコウモリ駆除は避けるべきです。
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冬眠期間なのに活動するコウモリがいる
冬のコウモリは通常は冬眠していますが、気温が上がる夜には短時間だけ活動することがあります。
日没後に気温が15℃前後まで上がると、冬でも飛翔が観察されることがあります。つまり、真冬でも動く可能性はゼロではありません。
都心部で急増!冬に活動するコウモリ達
近年、都心部では冬でもコウモリを見かけるケースが増えています。
都市部は、ヒートアイランド現象などによって熱が滞留しやすく、夜間の気温が下がりにくい環境が生まれやすい地域です。
このような都市特有の条件が重なることで、冬でもコウモリが飛翔可能な温度になる日が発生しやすいと考えられています。
冬眠中のコウモリへの正しい対策
冬眠中のコウモリは動きが鈍く、無理に追い出そうとすると衰弱や死骸の残留を招き、かえって被害が大きくなる恐れがあります。
ここでは、冬の間にご自身でできる対策とNG行動、プロのコウモリ駆除業者はどうするかを見ていきましょう。
冬の間にご自身でできる対策とNG行動
冬のあいだはコウモリを追い出すことができないため、被害を拡大させない対策が中心になります。
反対に、死骸・悪臭・害虫の発生など、被害拡大の原因になるNG行動もあるため、注意しましょう。
| できる対策 | 説明 |
| 室内側の隙間をふさぐ | 天井点検口・配管まわりなど、室内と屋根裏の境目だけを仮封鎖し、居室への侵入を防ぐ。※屋外の穴はふさがない。 |
| 室内の食べ物やゴミを密閉する | 虫を寄せつけず、コウモリの棲みつきやすい環境を間接的に減らす。 |
| 生活空間を清潔に保つ | 匂い・虫の増加を防ぎ、被害の拡大を抑える。 |
| NG行動 | 理由 |
| 屋外側の出入口をふさぐ | コウモリを閉じ込めてしまうため、死骸・悪臭・害虫の原因になる。 |
| 薬剤や音、光で刺激する | 死骸の残留による二次被害につながる可能性がある。 |
| 素手で触る・捕まえる | 感染症の危険があり、鳥獣保護法にも抵触する可能性がある。 |
専門家は「冬眠明け」を待ってから対処する
コウモリ駆除の専門家は、コウモリが冬眠している時期には、基本的に駆除をおこないません。
冬眠中はほとんど動けず、無理に追い出すと衰弱死や死骸の残留につながるため、かえって被害が大きくなる可能性があるからです。
そのため、コウモリが自力で動ける冬眠明けに合わせて駆除作業をおこなうことが多いです。この時期であれば追い出しが確実におこなえ、侵入口の封鎖も安全に実施できます。

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コウモリの対処には生態の理解と正しい判断が欠かせません。
冬の間は追い出しができないため、「いま家の中で何が起きているのか」「春に向けて何を準備すべきか」を判断するだけでも、専門家の知識は役立ちます。
駆除セイバーでは、コウモリ被害にお困りの方向けに、出張・現地調査・見積もりを無料でご案内しています。
冬眠明けの作業が必要なケースでも、早めの相談によって被害拡大を防ぎ、最適なタイミングで確実に対処できます。
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まとめ
コウモリは冬になると昆虫が減るため、気温が15℃を下回る頃から活動が鈍り、11月〜3月を中心に冬眠を始めます。
冬眠中は屋根裏や壁内など、外気から守られた狭い空間に潜むため、家の中では「気配が急に消えた」と感じることも少なくありません。
この時期に無理に追い出そうとすると、駆除の失敗や死骸の残留による二次被害など、被害を大きくするおそれがあります。
そのため、本格的な駆除は冬眠明けの春に合わせておこなうのが、安全で確実な方法です。
ただし、冬の間に放置すると被害が進行することもあるため、早めに専門家へ相談しておくことをおすすめします。



