
シロアリ駆除で補助金はもらえる?負担を抑える方法をプロが解説
2026.05.13
シロアリ駆除そのものを対象とした直接的な補助金制度は、原則として設けられていません。 ただし、税金の負担を軽減できる「雑損控除」や、条件に応じて利用できる「リフォーム補助金」、契約内容によっては「火災保険」や「費用請求」が可能なケースもあり、結果的に自己負担を抑えられる場があります。 この記事では、シロアリ被害に遭ったときに役立つ制度や、費用負担を抑える方法について分かりやすく解説します。あわせて、シロアリ駆除の費用相場や、適正価格で依頼するためのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
CHECK
この記事を読むと以下のことがわかります。
- 税金が戻る「雑損控除」の仕組みと条件
- 国や自治体による補助金制度を活用できるケース
- シロアリ駆除費用を自分以外へ請求できるケース
【結論】シロアリ駆除の補助金は原則ない
国や自治体が「シロアリ駆除そのもの」を目的として支給する補助金は、原則としてありません。
公的な補助金の対象となるのは、主に地震対策や省エネ化といった「社会全体に役立つ工事」に限られるためです。
シロアリ対策は屋根の修理や外壁塗装と同じように、家を長持ちさせるための「定期的なメンテナンス」と判断されることから、建物の所有者が自分で費用を負担して対応するものとして扱われます。
ただし、一部の自治体では補助金が出るケースもあります。例えば、福島県金山町のように、シロアリ駆除費用の50%(上限15,000円)を補助する独自の制度を設けている自治体も存在します。
そのため、念のためにお住まいの市区町村のホームページを確認したり、市役所の担当窓口(環境課や住宅課など)へ「シロアリ駆除に使える独自の補助金はないか」を問い合わせてみたりすると良いでしょう。
参考:福島県金山町「カメムシなどの害虫駆除に補助金が出ます」
税金が戻る「雑損控除」で負担を減らす
雑損控除とは、災害や害虫被害などによって住宅や家財に損害を受けたとき、支払った税金の一部が戻ってくる制度です。
シロアリ被害は、所得税法において「害虫による異常な災害」として税務署に認められています。
そのため、確定申告の手続きを行えば所得税や住民税が軽減され、実質的な費用負担を抑えられる可能性があります。
対象になる条件
雑損控除を利用するには、住宅の種類や工事内容などについての条件をすべて満たす必要があります。
主な条件は以下の通りです。
| 項目 | 控除の対象となる条件 | 具体的なケース |
|---|---|---|
| 対象者 | 納税者本人、または生計を共にする親族(※) | 本人や家族が所有している住宅 |
| 対象の資産 | 生活に必要な住宅や家財 | 現在住んでいる自宅など |
| 工事内容 | シロアリ被害への対処 | 駆除費用や被害箇所の修繕費用 |
すでに発生しているシロアリの駆除費用や、被害を受けた床・柱などの修繕費用は、雑損控除として認められます。一方で、シロアリ被害を防ぐための予防工事は、住宅のメンテナンスと判断されるため、控除の対象には含まれません。
そのため、業者から受け取る見積書や領収書では、「駆除費用」と「予防工事費用」が分かれて記載されているか確認しておきましょう。
確定申告の手続きと必要書類
雑損控除を受けるためには、駆除を行った翌年の確定申告期間(原則2月16日〜3月15日)に、所轄の税務署へ申告書を提出する必要があります。
会社員の方は普段の年末調整では手続きができないため、自身で申告を行わなければなりません。
手続きのときに必要となる主な書類は、以下の通りです。
- 領収書:シロアリ駆除や修繕にかかった費用を確認するために必要
- 確定申告書:税務署や国税庁のホームページで作成可能
- 源泉徴収票:会社員など給与所得がある場合に必要
- 本人確認書類:マイナンバーカードや運転免許証など
- 口座情報:還付金を受け取るための銀行口座
特に重要なのが、駆除業者から受け取る領収書です。
税務署から「予防」ではなく「駆除」にかかった費用の内訳を求められるケースも多いため、見積書や請求書もあわせて保管しておきましょう。
なお、確定申告は窓口だけでなく、郵送やインターネット(e-Tax)でも手続きが可能です。もし過去に申告を忘れていた場合でも、5年以内であれば還付申告を行える可能性があります。
シロアリ被害に「火災保険」は使える?
シロアリ被害は、基本的に火災保険の適用外となります。
火災保険は、火災や落雷、風水害といった「予測できない突発的な事故」による損害を補償するための制度です。
一方でシロアリ被害は、時間をかけて徐々に進行していくケースが多く、経年劣化や住宅の維持管理に関わる問題とみなされるため、補償の対象には含まれません。
そのため、シロアリの駆除費用や、食害による床・柱の修繕費用は、自己負担になることがほとんどです。
ただし、台風による雨漏りや、地震による建物の破損など、自然災害が原因となってシロアリ被害が発生した場合は、例外的に保険が適用される可能性があります。
実際に認められるケースは多くありませんが、気になる場合は、加入している保険会社へ一度確認してみるとよいでしょう。
条件次第で使える!国や自治体の補助金
シロアリに食害された柱や床を直すための「修繕工事」や、住宅の性能を向上させる「リフォーム工事」とあわせてシロアリ対策を行う場合は、国や自治体の補助金を利用できる可能性があります。
どのような制度が活用できるのか、具体的に見ていきましょう。
自治体の「リフォーム補助金」
多くの自治体では、自宅をリフォームするときに使える「リフォーム補助金(助成金)」の制度を設けています。
シロアリの駆除そのものは対象外であっても、被害を受けた床下の修繕や木材の補修工事が「住宅リフォーム」として認められる場合があります。
自治体によって条件は異なりますが、主に以下のような内容が対象になりやすい傾向があります。
| 主な条件 | 内容の例 |
|---|---|
| 住宅の条件 | 自治体内にある住宅である |
| 居住状況 | 現在住んでいる住宅である |
| 施工業者 | 市内・町内の業者を利用する |
| 工事金額 | 一定額以上の工事である |
補助金額は数万円〜十数万円程度が一般的ですが、自治体によって制度内容は大きく異なります。
また、補助金は予算が上限に達すると受付終了になるケースも少なくありません。工事後では申請できない場合もあるため、利用を考えている方は早めに自治体のホームページや住宅課などで確認しておきましょう。
国の「住宅リフォーム支援制度」
自治体だけでなく、国が実施している住宅リフォームの補助制度を活用できる場合もあります。
シロアリ駆除そのものが単独で補助されるわけではありませんが、耐震補強や断熱改修といった「家の性能を高める工事」と一緒に被害箇所の修繕を行うことで、工事全体が補助の対象になる可能性があります。
代表的なのは、以下のような制度です。
| 活用できる制度の例 | 主な対象工事 | シロアリ対策との関連 |
|---|---|---|
| 長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 耐震改修・省エネ改修・劣化対策工事 | 劣化対策工事の一環として、防蟻処理が行われる場合がある |
| 国の省エネリフォーム支援制度 | 断熱改修・省エネ設備の導入 | 床下工事や木部補修を同時に行うケースがある |
国の補助金は予算規模が大きい反面、対象となる条件が細かく決められているのが特徴です。
また、「国に事前登録された施工業者」を利用しなければならないケースも多いため、個人で判断するのは簡単ではありません。
最新の制度内容や申請期間については、国土交通省のホームページを確認するか、補助金の申請実績があるリフォーム業者へ直接相談しましょう。
【物件別】駆除費用を自分以外に請求できるケース
シロアリ駆除の費用は、必ずしも現在住んでいる人が全額自己負担するとは限りません。建物の種類(新築・中古・賃貸)や契約の状況によっては、費用を自分以外へ請求できるケースが存在します。
各物件における費用の請求先と、基本的な条件を以下の表にまとめました。
| 物件の種類 | 主な請求先 | 費用を請求できる条件の目安 |
|---|---|---|
| 新築 | 売主、施工業者 | 引き渡しからの「保証期間内」であること |
| 中古 | 売主(不動産会社など) | 契約内容と違う状態(契約不適合)であること |
| 賃貸 | 大家、管理会社 | 入居者の使い方に落ち度がないこと |
順番に詳しく見ていきましょう。
新築:保証期間内なら売主や施工業者へ
新築の戸建て住宅でシロアリ被害が発生した場合、保証期間内であれば家を建てた施工業者や売主へ費用を請求できます。
一般的な木造住宅では、家を建てるときにシロアリを防ぐための「防蟻(ぼうぎ)処理」が施されているためです。
この処理の保証期間は「5年間」に設定されていることが多く、期間内に被害が出た場合は無償で再駆除や修繕を行ってもらえるケースがあります。
さらに、家の柱や基礎など重要な部分に欠陥があった場合は、法律によって引き渡しから「10年間」の保証が義務付けられています。
ただし、保証の対象範囲や条件は施工会社ごとに異なります。シロアリ被害を見つけた場合は、まず保証書や契約書を確認し、施工業者へ相談してみましょう。
中古:契約内容と違うなら売主へ
中古住宅を購入してシロアリが発生した場合は、売買契約のときに結んだ「契約不適合責任」の取り決めが基準となります。
これは、引き渡された物件が事前の説明や契約内容と異なっていた場合、売主に対して修繕費用などを請求できるルールのことです。
「シロアリ被害はない」という説明で購入したにもかかわらず被害が見つかった場合は、売主へ駆除費用を請求できる可能性が高いといえます。
ただし、個人間での売買では、この責任を追及できる期間を「被害を知ってから1年以内(不動産会社が売主の場合は2年以内)」に限定していたり、「売主は一切の責任を負わない」という特約が付いていることも少なくありません。
慌てて業者へ依頼する前に、必ず売買契約書の記載内容を読み返すことが重要です。
賃貸:基本は大家や管理会社へ
賃貸アパートやマンションに住んでいる場合、シロアリ駆除の費用は基本的に大家(貸主)や管理会社が負担します。
建物の持ち主である貸主には、入居者が安全に生活できるよう建物を維持・修理する義務が法律で定められているからです。
そのため、賃貸アパートやマンションでシロアリを見つけたときは自分で業者を呼ぶのではなく、管理会社や大家へ状況を報告しなければなりません。
ただし、換気扇を回さず異常な湿気を放置していたなど、入居者側の行動が原因で被害を招いたと判断された場合は、借主側へ費用が請求されることもあります。
被害を拡大させないためにも、異常に気づいた時点で早めに相談することが大切です。
シロアリ駆除の費用相場
シロアリ駆除の費用は、建物の広さや被害の進行度、使用する薬剤の種類によって変わります。一般的には「床面積(㎡)」を基準に計算されることが多く、全国的な相場はおおよそ1㎡あたり1,000円〜3,000円程度です。
一戸建て住宅で見ると、合計費用はおおむね10万円〜30万円前後になるケースが多いです。ただし、被害が広がっている場合や床下の補修が必要な場合は、費用がさらに高くなることもあります。
目安として、建物規模ごとの相場は以下の通りです。
| 住宅の規模 | 費用相場 |
|---|---|
| 小規模住宅(約30坪) | 10万〜30万円程度 |
| 一般的な戸建て(約40〜50坪) | 15万〜40万円程度 |
| 被害が広い場合・再施工あり | 30万円以上(または別途見積もり) |
費用に差が出る主な理由は、シロアリの被害範囲と作業内容です。被害が軽度であれば薬剤処理のみで対応できますが、進行している場合は床下の木材交換や補強工事が必要になり、費用が上がります。
また、使用する工法によっても金額は変わります。薬剤を散布するバリア工法は比較的費用を抑えやすい一方で、ベイト工法(毒餌を設置する方法)は管理期間が長くなるため、費用が高くなる傾向があります。
シロアリ駆除は費用の安さだけで判断せず、再発防止の対策や保証内容も含めて比較することが大切です。複数の業者から見積もりを取り、内容を確認したうえで検討すると安心です。
適正価格でシロアリ駆除を行うためのポイント
シロアリ駆除は、業者によって見積金額や作業内容に差が出やすい工事です。同じような被害状況でも費用が大きく変わることがあるため、価格だけで判断せず、内容を比較することが重要です。
ここでは、適正価格で依頼するために押さえておきたいポイントを解説します。
3社以上から「相見積もり」を取る
シロアリ駆除を適正価格で行うためには、複数の業者から見積もりを取ることが大切です。
1社だけの見積もりでは、その金額が高いのか安いのか判断できません。最低でも3社から見積もりを取り、比較することで、相場感が分かりやすくなります。
見積もりを比較するときは、総額だけでなく、以下の項目もあわせて確認しておきましょう。
- 駆除方法(薬剤処理・ベイト工法など)
- 作業範囲(床下全体か一部か)
- 追加費用の有無
- 現地調査の内容
特に「追加費用」が発生する条件は業者ごとに異なるため、事前に確認しておくとトラブルを防ぎやすくなります。
保証内容やアフターサービスを確認する
シロアリ駆除では、施工後の保証内容も重要な比較ポイントです。
多くの業者では、施工後5年間程度の再発保証を設けていますが、保証の範囲や条件は業者によって異なります。
たとえば、以下のような違いがあります。
- 再発時の再施工が無料か有料か
- 保証対象となる被害の範囲
- 定期点検の有無
- 保証を受けるための条件(点検の受診など)
保証内容が充実している業者であれば、万が一再発した場合でも追加費用を抑えられます。また、定期点検やアフターフォローがあるかどうかも確認しておきましょう。
シロアリ駆除は一度で終わりではなく、その後の管理も重要になります。そのため、費用だけでなく長期的なサポート体制も含めて業者を選ぶことが大切です。
まとめ|制度を賢く使って費用を抑えよう!まずはプロに無料相談
シロアリ駆除そのものを対象とした直接的な補助金は、原則として存在しません。
しかし、確定申告による「雑損控除」や自治体の「リフォーム補助金」を活用できれば、実質的な費用負担を大きく抑えることは可能です。また、新築の保証期間内や賃貸アパートなどの場合、施工業者や大家へ費用を請求できるケースもあります。
シロアリ被害にお悩みなら、プロの害虫・害獣駆除業者「駆除セイバー」へお任せください。専門知識を持つスタッフが徹底的な現地調査を行い、適正価格で確実な駆除を提案します。まずは無料見積もりをご活用してみてはいかがでしょうか。




